死の恐怖

不整脈で死にかけました
不整脈の予兆
不整脈には
ニトロは効かない
車椅子に乗せられて
死の恐怖
心室性頻脈
アブレーション治療
アブレーション治療を受ける
治ったと思ったら・・・・
現在の生活






         
死の恐怖

外来患者が安静に出来るようにしつらえてある部屋に、
車椅子で連れて行かれて、そのままストレッチャーの
ような簡易ベッドに移されました。

看護師さんたちが急いで心電図を取り付け、
キャスター付きの小型モニターがベッドの横に置かれました。

天井を見るしかない時間が始まりました。
容体は安定してきているとは感じましたが、
胸の不快感は相変わらず続いていました。

看護助手が声をかけに来てくれました。
「大丈夫ですか」と笑顔を見せながら、横のモニターを確認したのです。

モニターの画面はベッドサイドに立つ人の方向を向いていて、
わたしには見えません。



その人は、モニターを見るなり表情をこわばらせて、
作り笑いを浮かべて、そそくさと立ち去っていきました。

これは相当悪いのかも知れないと察知して、
そのモニターに手を伸ばし、引き寄せました。

何と、そこに見たのは、とても人間の脈拍とは思えない、
フワフワと画面の上方に飛んでいくような落書き線でした。

心臓がこの拍動で血液を送っているとは、到底考えられません。

ああ、とうとうわたしの人生もこれで終わるんだなあと、
その瞬間、重い実感を伴って理解したのでした。

その状態のまま、長い時間が経過したように思えました。
実際、1時間ぐらいはそこで休んでいたようです。
生きることを諦めそうになる気持ちを抑えて、
気丈にしていようと自分を励ましました。